電機・エレクトロニクス業界の情報サイト・熊本地震のサプライチェーン・工場復旧の動き/クリアリーフ総研


 
 
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特   集 <見 本>
クリアリーフ総研は電機・エレクトロニクス業界専門のWeb情報サイトです。熊本地震における現地工場の稼働・再開状況、サプライチェーン、熊本・大分のメーカー工場一覧などを調査、毎日報道しています。会員サイトでお届けしている特集「熊本地震」の一部抜粋をご覧ください。
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<熊本地震> 
各社復旧情報を随時更新
 (記事の一部のみを抜粋)
サンワハイテック(熊本県菊池市)
ソニー
復旧情報まとめ(更新:6月21日)
現地主要工場の稼働状況
熊本・大分に進出するメーカーの工場一覧
 
2016年4月〜6月
<サンワハイテック>(非上場)  
熊本地震の影響について(特集より抜粋)
2016年5月16日
関連記事 半導体装置。熊本地震の影響(16年5月9日付) ※記事は会員サイトに掲載
本   社 熊本県菊池市泗水町吉富205−4
T E L 0968−38−6188 資 本 金 4,500万円
代 表 者 山下 和貴氏 従 業 員 30人
業   種 半導体・FPD製造装置開発・製造・販売、部品受託加工
業   績 15年3月期売上高 11億1,600万円
復旧情報(5月9日時点)
 5月9日付企業動向欄でも既報のように、受託加工を手掛ける本社工場で一部稼働を再開させた。地震前の水準までは回復していないものの、ひとまず加工事業が再開した。サンワハイテックは熊本県菊池市に3工場あり、このうち機器開発・設計の第1・第2工場については連休前の4月26日から再稼働させていた。なおサンワハイテックは、グループにホテル事業のエアポートホテル熊本(熊本県菊池郡大津)も抱えており、このホテルについては建物への損害が出たことに加え、益城町と同じ震度7を記録した西原村に隣接していることから、顧客への心理的影響もあり営業再開のメドが立たない状況となっている。
復旧情報(4月26日時点)
 熊本県菊池市に3工場を抱え、ハーネスや製造装置の受託加工を主力に、半導体・FPD製造装置など機器の開発・製造・販売も手掛ける。26日時点で、開発・設計を手掛ける第1・第2工場は復旧したが、受託加工を手掛ける本社工場はまだ復旧作業中。本社工場では、台から転落した装置類の再設置は完了したが、計器の再設定などをゴールデンウィーク中に行う。建屋についてはヒビなどはみられるものの、立ち入り禁止になるほどの被害は出なかった。またインフラ面では、事業所近隣では電力と水に関しては影響がなく従来通り使用できている。なお製造装置事業に関しては、部品類などを外部から調達、外注も活用する場合があるが、この外注先ではまだ稼働を始めていない所もある。サンワハイテックの拠点は熊本県菊池市の3工場のみ、従業員数は30人という規模。なおグループ会社としてホテル事業を行うエアポートホテル熊本(熊本県菊池郡大津)があり、連結従業員数では225人。ホテルについては営業を当面休止している。
<ソニー>(6758)  
熊本地震の影響について(特集より抜粋)
2016年5月16日
関連記事  
続報・熊本地震の影響(16年5月16日付)        ※各記事は会員サイトに掲載
熊本地震の影響で今期予想発表延期(16年4月25日付) 
  減損損失596億。熊本の影響は別(16年4月22日付)
復旧情報(5月2日時点)
 CMOSセンサなど最先端の映像デバイスを生産しているソニーセミコンダクタマニュファクチャリング・テクノロジーセンター(熊本県菊池郡菊陽町)は、一部ラインが5月下旬から稼働を再開する見通しとなった。熊本テクノロジーセンターは、受注増からもともと24時間フル稼働の状況だったが、14日の前震以降操業が止まったままの状態となっていた。
 テクノロジーセンターは、建屋については高層階を中心に損傷が確認されたが、低層階は損傷が少なく、低層階を5月下旬から操業を再開させる予定となった。しかし高層階の組立・測定などの後工程およびカメラモジュールなどの工程クリーンルーム及び生産装置等の損傷が認められており、さらに検証を進めていく。ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングは、全体従業員は9,400人、CMOSセンサの拠点としては、熊本のほかにも鹿児島、大分、長ア、山形などを抱える。
 一方、直接的な損害に加え、復旧費用さらには同工場からのデバイス生産が一定期間停止することで、デバイス分野およびイメージング・プロダクツ&ソリューション分野において多額の機会損失が生じる可能性があり、その影響はまだ精査中とソニーではコメントする。4月28日の16年3月期決算発表(今期予想は未開示)の席上で会社側は「200億円の地震保険をかけているが、(保険額では)地震関連の被害全額を賄いきれない可能性がある」という見解を示した。
復旧情報(4月25日時点)
 熊本地震の影響が決算発表にも現れてきた。ソニーは、17年3月期の決算発表予想を延期することを決めた。今期予想は5月中に発表する予定。前期決算は連休前に明らかにするが、今期予想のみ地震の影響を精査することになった。
復旧情報(4月25日時点)
 熊本地震の影響が決算発表にも現れてきた。ソニーは、17年3月期の決算発表予想を延期することを決めた。今期予想は5月中に発表する予定。前期決算は連休前に明らかにするが、今期予想のみ地震の影響を精査することになった。
復旧情報(4月18日時点)
 子会社、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(熊本県菊池郡菊陽町)の本社工場があり、CMOSセンサなど最先端の映像デバイスを生産している。もともと24時間フル稼働の状況だったが、14日の前震以降、操業が止まった状態となっている。余震が続くなかでクリーンルームなど設備の点検を進めているが、工場再開のメドは立っていない。従業員および建屋そのものの被害はないとしている。ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングは、全体従業員は9,400人、CMOSセンサの拠点としては、熊本のほかにも鹿児島、大分、長ア、山形などを抱える。
≪ 復旧情報まとめ ≫
※会員サイトの熊本地震関連最新記事の一部のみを抜粋 
(6月21日更新)
 
HOYAは、熊本地震の影響で操業が止まっている熊本工場(熊本県菊池郡大津町)の再開を断念、工場を閉鎖することになった。熊本工場はいったんこのまま閉鎖とした後、2017年3月をメドに技術開発拠点として再稼働させる考え。熊本工場は、従業員140人を抱え、液晶パネル製造用大型マスクおよび半導体製造用マスク製造など生産を手がけていた。生産設備への被害が予想以上に大きいことから、事業体制を改めて見直し、工場としてはいったん閉鎖することを決めた。熊本工場で手がけていた液晶パネル用フォトマスクについては、台湾および韓国、半導体用マスクについては国内八王子で代替生産を既に行っており、この動きを今後は本格化させる。また従業員は希望退職者募集および配置転換などを行う。
 またローツェの九州工場(熊本県合志市)が6月中旬に操業を本格再開、ホンダは熊本製作所(熊本県菊池郡大津町)が8月中旬をメドに完全復旧する見込みとなっている。

(5月18日更新)
 
アイシン精機が8月から熊本の工場を再開させる見通しとなった(会員サイトには個別報道記事)。自動車部品、半導体・液晶製造装置関連を手がける子会社、アイシン九州(熊本市南区)について、8月上旬までに復旧作業を終え、8月下旬から生産を再開させる方向となった。同じ敷地内にあるアルミダイカストのアイシン九州キャスティング(同)についても、変電設備が20日に復旧して電源が回復、4月29日から再開している。

(5月16日更新)
 
ソニーが17日および21日からさらにラインを復旧する(会員サイトには個別報道記事)。CMOSセンサなど最先端の映像デバイスを生産しているソニーセミコンダクタマニュファクチャリング・テクノロジーセンター(熊本県菊池郡菊陽町)は、後工程の一部である測定工程については5月9日から段階的に稼動を再開、組立工程などほかの工程については5月17日より順次稼働を開始、ウエハ工程については5月21日から稼働再開する。

(5月13日更新)
 
半導体など装置メーカーの平田機工が熊本工場への本社移転を決めた。熊本地震では工場への被害は限定的だったが、従業員が被災(1人死亡)する人的被害があった。もともと熊本の企業であり、地域復興の意味もあり、東京から6月に本社機能を熊本に移す。13日付会員サイトでは有機EL製造装置受注の状況を含めた同社16年3月期業績および受注動向など併せて企業分析欄で報じた。また三井ハイテックはまだ熊本の2工場が本格操業はしていないが、5月中には復旧見通し。撤退予定の半導体組み立てもひとまず供給責任から再開させる。

(5月12日更新)
 
富士フイルムは、4月23日から試運転を開始していた液晶ディスプレイ用保護フィルム「フジタック」生産の富士フイルム九州(熊本県菊池郡菊陽町)が、5月中に地震前の生産水準を回復する見通しとなった。一方ローツェは、地震被害が出ていた熊本工場(熊本県合志市)で生産を一部再開させた。今後も復旧作業を継続させて順次再稼働させるが、地震前への完全復旧見通しについてはまだ精査している段階。ローツェは、製品製造については熊本工場の生産停止後、早い時期に本社工場での代替生産を開始しており、現在は復旧した熊本工場の一部機能と連携を取る形で生産対応を行っている。ほかに弊社会員サイトでは、熊本工場(熊本県大津町)を唯一の生産拠点とするリレーメーカー、サンユー工業(東京都品川区)の状況などもリポート。

(5月11日更新)
 
ルネサスエレクトロニクスは、子会社、ルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリング(茨城県ひたちなか市)の川尻工場(熊本県熊本市南区)を、5月22日をメドに、震災前の生産能力にまで復旧させる方向であることを明らかにした。一方日本合成化学工業は、熊本県宇土市に電子材料、産業資材の拠点、熊本工場があるが、5月11日時点でも操業が止まっている。復旧は6月になる見通し(会員サイトで詳報)。ほかに弊社会員サイトでは、熊本事業所(熊本県八代市)を抱える基板実装およびディスプレイ製造の神田工業(兵庫県姫路市)の状況もリポート。

(5月10日更新)
 
熊本地区の工場は再開が続くが、完全復旧はまだまだで、見通しが立っていないところもある。三菱電機は、パワー半導体ウエハを生産するパワーデバイス製作所(熊本県合志市)が5月9日から一部生産を再開したが、本格化はまだ。完全復旧予定も明らかにしていない。同グループのメルコ・ディスプレイ・テクノロジー・液晶事業統括部(熊本県菊池市泗水町)は、クリーンルームは既に動かしているが、全体の生産ラインの稼働再開は5月20日を予定している。ほかに弊社会員サイトでは、半導体組み立てのジェイデバイス(大分県臼杵市)の熊本工場の状況、さらには同社の前期業績もリポート、また熊本に唯一の生産拠点を持っていた高周波デバイス・センサメーカー、中央電子工業(東京都品川区)の状況などもリポート。

(5月9日更新)
 
富士精工は、ホルダーや切削工具など拠点の熊本工場(熊本県菊池郡大津町)が操業を再開した。熊本工場では、建物の外壁の亀裂や内部の破損等の被害が発生しており、製造設備においても機械が転倒などがみられた。熊本工場には第1〜第3工場まであるが、第1工場は4月下旬から再開、第2工場は一部ラインは引き続き立ち入り禁止としているが、残るラインはやはり4月下旬から再開した。また第3工場については、消耗工具のうちダイヤモンド工具のラインについてはまだ復旧作業中だが、ほかの切削工具ラインなどは再開した。ほかに会員サイトではサンワハイテック(熊本県菊池市)の復旧状況も。

(5月6日更新)
 
4月14日に発生した最大震度7の地震から3週間となったが、活動は依然として活発な状況が続いており、熊本地方では5月5日にも震度4の地震が2回、4日にも3回発生した。この3週間で熊本県熊本・阿蘇と大分県中・西部の各地方を震源とする震度1以上の地震は1,200回以上発生している。こうしたなかで工場は再開の動きが続くが、ホンダは5月6日から一部ラインを再開させるものの、その影響が数カ月に及ぶという見通しを改めて明らかにした。

(5月2日更新)
 
CMOSセンサなど最先端の映像デバイスを生産しているソニーセミコンダクタマニュファクチャリング・テクノロジーセンター(熊本県菊池郡菊陽町)は、一部ラインが5月下旬から稼働を再開する見通しとなった。熊本テクノロジーセンターは、受注増からもともと24時間フル稼働の状況だったが、14日の前震以降操業が止まったままの状態となっていた。テクノロジーセンターは、建屋については高層階を中心に損傷が確認されたが、低層階は損傷が少なく、低層階を5月下旬から操業を再開させる予定となった。しかし高層階の組立・測定などの後工程およびカメラモジュールなどの工程クリーンルーム及び生産装置等の損傷が認められており、さらに検証を進めていく。

(4月28日更新)
 
富士フイルムグループで、液晶ディスプレイ用保護フィルム「フジタック」生産を行う富士フイルム九州(熊本県菊池郡菊陽町)は試運転を開始しているが、本格復旧にはまだ少し時間がかかりそう。また高周波・センサデバイスの開発・製造を行う中央電子工業(東京都品川区)の熊本工場(熊本県宇城市)もやはり5月上旬から部分的に操業再開するが、本格復旧にはもう少し時間がかかる見通し。弊社会員サイトでは28日付でほかに九州電子、新日本ステンレス工業など非上場企業の稼働回復状況をリポートしている。

(4月27日更新)
 
大手の工場は再開が続くが、中小の工場はまだ操業を停止しているところもある。こうしたなかパナソニックのプリンタヘッド工場が27日から再開した。再開したのは、産業用プリンタのインクジェットヘッドを生産するパナソニックプレシジョンデバイスの本社工場(熊本県玉名郡和水町)。同工場は14日の前震でいったん操業停止、その後部分稼働させたが、16日の本震で再び全面ストップしていた。クリーンルームの配管などが破損したが修理、安全確認なども行い、27日朝から全面再開した。弊社会員サイトでは27日付でほかに上場2社、非上場3社(インターテック、神田工業、熊本アイディーエム)の現地工場の稼働状況をリポートしている。

(4月26日更新)
 
アイシン精機も今期の業績予想発表を延期しており、各社とも工場復旧の一方でその影響を精査しきれない状況が続く。こうしたなかで工場が止まっていた堀場製作所は、ようやく25日から医用関連の血液検査装置などラインを一部再開、マスフローコントローラなどは26日から段階的に順次再開予定となった。一方半導体シリコンウエハ用の容器製造を行うミライアルの熊本事業所・住吉工場(熊本県菊池市泗水町)および富の原工場(同)は、ともにラインは26日時点でまだ止まったまま。現在はライン復旧のための点検を始めたところ。弊社会員サイトでは26日付でほかに非上場2社の復旧状況をリポートしている。

(4月25日更新)
 
ソニーに続き、東京エレクトロンも今期の決算発表延期を決めた。熊本地震の影響が簡単には精査できないという状況がはっきりしてきた。再開への動きは着実に進んでいるが、一方でアイシン精機、三菱電機、富士精工などまだ再稼働への明確な見通しが立たないところも少なくない(25日時点での各社復旧状況は会員サイトで詳報)。アイシン精機、富士精工は熊本工場再開の動きとは別に、代替生産に踏み切っている。

(4月23日更新)
 
22日16時にソニーが今期の決算予想発表の延期を発表した。熊本地震の影響をさらに精査するというのが理由で、5月中には明らかにする意向。22日付弊社会員サイトでも既報のように、ソニーは16年3月期に減損損失を計上することを21日に公表したばかりだが、これは熊本工場で生産するカメラモジュールの需要動向に基づくもので、同じ熊本工場の地震における今後の影響については組み込んでいなかった。弊社サイトでもそのことは22日に指摘したばかりで、17年3月期予想は精査して5月にまで開示を延期することになった。ルネサスの完全復旧にもまだメドが立っておらず、現地に本社工場を持つ中小企業の影響も気になる(会員サイトに進出一覧企業を掲載)。サプライチェーン寸断の影響はまだ電機・エレクトロニクス業界の懸念材料となっている。

(4月22日更新)
 
熊本地区に工場を持つメーカー各社は弊社「現地主要工場の稼働状況」でも報じているように、各社とも大手は再開にメドをつけ始めているが、現地に実質本社工場がある中小メーカーや唯一の量産拠点を抱えるところのなかには、まだ再開のメドが立っていないところも少なくない。こうしたところは再開が長引くと業績への影響が大きい。会員サイトでは非上場の動向などを追った。また上場でもソニーや堀場製作所の現地工場はまだ工場再開メドが立っていない。
 インフラ面では、西部ガスは熊本地震の影響で熊本県内の一部でガスの供給が依然として停止しているが、連休明けの5月8日までには供給再開を目指すと21日になってコメントした。20日午後9時現在では熊本県内の10万884戸で供給が停止しているが、26日までに3万戸、月内には6万戸の供給再開を目指す。なお21日午前に既報のように、電気は既に20日夜に熊本全域で復旧している。一方交通では、高速道路は一部区間で依然として通行止めが続き、また九州新幹線の全線復旧にもまだ時間がかかる見通し。

(4月21日午後3時更新)
 ルネサスエレクトロニクスが21日から一部工場を再開させたが、まだ部分稼働にとどまる。またルネサスの熊本に拠点がある下請け先のなかには工場が動いていないところもある(会員サイトの現地主要工場の稼働状況のページで詳細報道)。現地ではまだ余震が続いているが、東京エレクトロンが25日から、凸版印刷は26日からそれぞれ工場を再開させる予定となるなど復旧が進む一方、東京応化工業などまだ再開のメドが立っていないところもある。

(4月21日午前10時更新)
 
熊本地震の影響でサプライチェーンが寸断、国内での完成車生産を停止していたトヨタ自動車が週明けの25日から順次再稼働させることを決めた。調達先のアイシン精機熊本工場(熊本県宇城市、熊本県熊本市)などの操業停止の影響が大きいが、アイシン精機が海外工場からの調達を始めたことなどから、一部再開する。
 またインフラ面では九州電力が20日夜までに熊本地震による停電が全域で解消したことを明らかにした。停電は本震直後には最大で47万戸に達していた。また気象庁は16日未明に起きた熊本地震「本震」の最大震度が6強ではなく、7だったと修正した。14日の最大震度も7を観測しており、一連の地震活動で震度7を2回記録するのは観測史上初めて。

(4月20日午後3時更新)
 
行方不明だった平田機工の社員1人が19日夜に遺体で発見され、人的被害が発生した。平田機工は14日の前震では「被害はない」としており、15日付弊社サイトでも既報のように「熊本工場(熊本市北区)の増強も予定通り行う」としていたが、16日本震の影響が大きかった。
 業界各社のほかの工場では、再開に向かっているところもあるが、凸版印刷や三井ハイテックなどはまだ見通しが立っていない。また三井ハイテックは半導体後工程撤退との兼ね合いもあり、さらに難しい判断となっている(詳細は「現地主要工場の稼働状況」で報道)。

(4月20日午前11時更新)
 
熊本に進出する企業の現地工場では、依然として生産停止状態が続くところが多いが、車載半導体を生産するルネサスエレクトロニクスが川尻工場(熊本県熊本市)について、21日には再開時期を明らかにしたいと公表するなど、徐々に復旧への動きが続いている(熊本地震特集「現地主要工場の稼働状況」で個別報道)。
 余震は依然として続くなど予断を許さない状況ではあるが、インフラ・物流も回復に向かっている。熊本地震の影響で全線運休していた九州新幹線は20日には新水俣(熊本県水俣市)〜鹿児島中央(鹿児島市)間で運転を再開、熊本空港も19日から一部で運転が再開した。しかし九州自動車道は緊急車両のみが一部通れる形で、まだ物流は滞っている。

(4月19日午後3時更新)

 18日20時過ぎにも震度5弱の地震が熊本県阿蘇地方で発生するなど、余震が続いており、熊本に拠点を構える工場は操業再開のメドが立っていないところが多い。
 個別には「現地主要工場の稼働状況」の項で19日に追加報道しているが、富士フイルムの現地工場で、液晶ディスプレイ用保護フィルムの生産拠点である富士フイルム九州(熊本県菊池郡菊陽町)については機械の点検を終え、さらなる余震がなければ週内にも試運転を始める考え。一方パワーコンディショナの生産拠点であるオムロン阿蘇(熊本県阿蘇市)が再開のメドが立っていない。
 また新たに、熊本および大分に進出するメーカーの工場を下記熊本38工場、大分7工場を追加、全体の採録社数を熊本110工場、大分33工場とした。

(4月18日)

 14日夜の前震、特に16日未明の本震の影響により、18日時点では熊本地区の工場は稼働停止状況のところが多い(現地主要工場の稼働状況の項など参照)。建物の損壊は限定的なところもあるが、余震が続き、操業再開には踏み切れず、点検についても余震の間に行っている状況である。弊社では熊本に進出する63工場、大分に進出する18工場を一覧表にまとめた(熊本・大分に進出するメーカーの工場一覧)。
 現地のインフラは、18日の段階ではほぼ熊本全域で断水、また電気も一部地域が不通となっている。また交通網では道路の寸断が各地であり、九州自動車道が通行止めとなっているほか、九州新幹線も運休となっており、物流や輸送面でも支障が出ている。このため工場そのものの被害は軽微でも、輸送面でのネックから今後操業が止まる工場が出てくる可能性もある。
 こうしたサプライチェーン寸断の影響から、トヨタ自動車が福岡の工場での自動車の生産を15日から停止しているほか、国内ほとんどの工場の稼働を18日から23日まで段階的に停止することを決めている。

(4月16日12時)
 4月16日午前1時過ぎの未明に熊本県阿蘇地方で震度6の地震が新たに発生、この地震は14日に発生した熊本地震の本震であったことが気象庁から発表された。14日の地震発生段階では、後述弊社でも既報のように、各社とも「影響は限定的で軽微」としていたが、16日の本震においては工場の停止などが広がるとみられており、さらに電気やガス、水道などライフラインへの影響もあり、道路の寸断など物流への影響も懸念されている。弊社では18日夕方までに改めて熊本など九州地区の電機業界工場分布を追加整理、稼働状況と見通しをまとめる。

(4月15日)

 4月14日21時過ぎに熊本で最大震度7の地震が発生(熊本地震)、その後も余震が続いている。弊社クリアリーフ総研の業界内会社概況システム「エレサーチ」の逆引き検索における工場所在地からの検索で「熊本」と入力すると20社の会社が採録されている。その20社に加え、自動車、材料・加工など周辺業界のメーカーおよび上場の子会社、中小企業など熊本に工場を持つ企業をピックアップして一覧表にまとめた。なお販売拠点などは対象にしなかった。
 最大震度7を記録したのは、熊本県上益城郡益城町で、この益城町には業界ではSCREENホールディングス、ランドコンピュータ、井関農機の工場などがある。半導体装置組立などのSCREENホールディングスの工場の状況については、本日15日付企業動向欄トピックスで報じた通りで(参照)、被害は限定的だが15日は操業を止めている。また井関農機の工場も建物の倒壊はないが、建物や設備には被害があった。15日は操業を停止している。
 ほかにもパナソニックの光部品工場、三菱電機の電子デバイス工場、ソニーのスマートフォンなどに使う画像用半導体工場などがそれぞれ地震直後には操業をいったんは停止した。またルネサスエレクトロニクスのルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリング・川尻工場は「地震発生に伴い速やかに稼動を停止し、現在被災状況を確認中」としている。なお東京エレクトロンの半導体製造装置工場については「建物の倒壊など大きな被害は出てなく、ライフラインもつながっている」としており、いったん操業を止めたが、15日正午から一部ラインを除き復旧している。 
 熊本地震の影響、サプライチェーンの様子など弊社サイトでは随時報じる。


 
− 現地主要工場の稼働状況 − (会員サイトの一部のみ抜粋)
※一部抜粋。会員サイトでは非上場企業の現況を含めて随時更新
一般サイトでは上場企業の一部のみを掲載しています
いずれも取材時点の報道で、その後状況は変化しています
 

九州地区進出メーカーの操業・工場再開状況・一覧表
 
 (会員サイトでは毎日更新:最新5月16日更新、非上場含め全体36社のうち一部のみ抜粋)

社 名 工場所在地 製 品  操業状況
ソニー 熊本県菊池郡菊陽町 CMOSセンサ ・5月17日から組立工程、同22日からウエハ工程が再開
・5月下旬から一部再開見通し
・22日時点でも再開のメドが立っていない
・24時間フル稼働だったが、14日前震以降停止。
ルネサス
 エレクトロニクス
熊本市南区 半導体(自動車用マイコン前工程) ・5月22日をメドに、川尻工場は地震発生前の水準にまで戻る見通しとなった。
・4月21日:川尻工場は一部稼働したが、本格化は未定。下請先にはまだ止まっているところもある。
・20日:川尻工場は21日生産再開をメドに調査中。ルネサスグループの工場(錦、大分、山口)は通常通り稼働中。
・18日:子会社(ルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリング:茨城県ひたち市)の川尻工場の操業が止まっている。
三菱電機 熊本県合志市、熊本県菊池市 パワー半導体、液晶モジュール ・5月9日から合志のウエハ工場は一部再開したが、5月10日時点で本格復旧はまだ。菊池市泗水の液晶工場は5月20日から一部稼働予定となっている。
・4月25日時点で合志の半導体ウエハ工場は5月8日再開を目指すが、菊池の液晶工場はメドが立っていない
・18日時点で操業停止。14日夜から停止。


詳細は会員サイトで報道。会員サイトへの試読申込みはこちらから

− 熊本・大分に進出するメーカーの工場一覧 −
 

 電機、エレクトロニクス業界における熊本県および大分県に工場進出しているメーカーを調査、会員サイトではこれを一覧表にまとめた。熊本は全体で112工場、大分は33工場。ここではその一部のみを抜粋

熊本進出企業一覧(会員サイトでは全112工場を掲載)

社 名 会社の事業内容 県 内 工 場 住  所
インターアクション 半導体製造装置開発・製造・販売 熊本県合志市福原一番地36
エヌ.エフ.ティ
(福岡県太宰府市)
半導体封止金型、半導体製造装置開発・製造・販売 熊本県玉名郡南関町大字肥猪764−1
応用電機
(京都市左京区)
測定・計測機器、メカトロ機器、医用機器開発・製造 熊本県菊池市泗水町吉富100-29
オムロンリレーアンドデバイス
(熊本県山鹿市)
マグネットリレー、周辺機器開発・生産 熊本県山鹿市杉1110
加賀コンポーネント
(東京都中央区)
各種電源機器、コンピュ−タ周辺機器開発・製造・販売 熊本県球磨郡錦町大字西3288
京写 プリント配線板製造・販売 熊本県玉名市玉名石尺595-1
熊本マランツ
(熊本県宇土市)
基板実装 熊本県宇土市花園町西原2024
サンワハイテック
(熊本県菊池市)
  
半導体製造装置開発・製造・販売   本社工場・加工センター:熊本県菊池市泗水町吉富210−29
第一工場:熊本県菊池市泗水町吉富31
第二工場: 熊本県菊池市泗水町吉富205
JNC
(東京都千代田区)
機能材料(液晶、有機EL、配向膜、感光性材料)製造 熊本県水俣市野口町1-1
ジェイデバイス
(大分県臼杵市)
半導体後工程受託 熊本県菊池郡大津町大字
高尾野272−10
SCREENホールディングス 半導体・液晶・基板製造装置 熊本県上益城郡益城町小谷・くまもと臨空テクノパーク
ソニーセミコンダクタ
マニュファクチャリング(熊本県菊陽町)
半導体開発・製造 熊本県菊池郡菊陽町大字
原水4000-1
テラプローブ 半導体ウエハテスト 熊本県葦北郡芦北町湯浦1580-1
東京エレクトロン九州
(熊本県合志市)
半導体・FPD・有機EL製造装置開発・製造 本社工場:熊本県合志市福原1-1 
大津事業所:熊本県菊池郡大津町
高尾野272-4
東京応化工業
(川崎市中原区)
フォトレジスト、高純度化学薬品、半導体・FPD用製造装置製造・販売 熊本県阿蘇市一の宮町宮地4454-1
東邦電子
(相模原市緑区)
温度センサ、制御機器、半導体プローブカード設計・開発 熊本県熊本市東区東野 2-10-23



大分進出企業一覧(会員サイトでは全33工場を掲載)

社 名 会社の事業内容 県 内 工 場 住  所
アドバネクス 精密バネ開発・製造・販売 大分県中津市植野850
石井工作研究所  半導体・液晶関連製造装置開発・製造・販売  大分曲工場:大分県大分市大字曲字川成937-1
杵築工場:大分県杵築市大字日野字野田2264
大分キヤノン
(大分県国東市)
 
映像機器製造  本社・安岐事業所:大分県国東市安岐町下原710
大分事業所:大分県大分市迫564-1
ジェイデバイス
(大分県臼杵市)
 
半導体後工程受託  臼杵地区:大分県臼杵市大字福良字竹ヶ下1913−2
杵築地区:大分県杵築市大字南杵築2820番地−2
ソニーセミコンダクタ
マニュファクチャリング(熊本県菊陽町)
 
半導体開発・製造  大分テクノロジーセンター:大分県大分市大字松岡3500
国東サテライト:大分県国東市国東町小原3319−2
太洋工業 プリント基板、検査装置開発・製造・販売、商社事業 大分県国東市安岐町下原384−20


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