昨年後半からパチスロ大手が人気タイトルを相次ぎ投入したこともあり、パチスロ市場が回復している。こうしたことからホール側の投資が回復しており、遊技場向け機器事業が拡大、12年3月期は従来予想を上回り、対前期比で2ケタ増収増益になる見通しとなった。
ここ数年続いたパチスロ市場の低迷から、ホールはパチスロ機をパチンコ機に入れ替えていたが、昨秋からは大手の人気機種投入もあって再びパチスロ機の再設置に踏み出し、伴って日本金銭機械のメダル貸し機などについても需要が発生した。日本金銭機械では、今年夏ぐらいまでは少なくともパチスロ人気の回復は続くとみており、受注もこの間は安定推移を続けるという見通しを持つ。
ただ遊技場間で過当競争が厳しくなっているのも事実で、全体としては生き残りをかけた大手の投資などは継続的にあるとみているが、競争激化のなかで閉鎖に追い込まれるところも広がる可能性は残る。
一方海外市場向けのカジノ関連のゲーミング貨幣処理機器については、主力の北米市場がリーマンショック以降冷え切っていたが、景気回復感とともに北米では新規のカジノオープンの動きもあり、需要は回復している。半面欧州市場においては景気の減速が厳しく、以前とした低迷状態が続いており、海外ゲーミング機器全体では低調となっている。
◇2012年3月期業績予想修正
連結(百万円) |
売上高 |
経常利益 |
当期利益 |
期初予想 |
20,800 |
900 |
650 |
今回修正 |
22,100 |
1,180 |
760 |
(参考) |
前期実績 |
19,970 |
516 |
666 |
|