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<星和電機>(6748、大証2部)

新工場完成で民生用LED本格参入。今期欠損拡大
2011年2月10日
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 本社工場敷地内で建設を進めていた新工場がこのほど完成、既にテストランに入っており、今年4月から稼働開始する予定となった。新工場の稼働でLEDの生産能力は倍増する見通しで、これまであまり手がけてこられなかった民生用大型LEDの生産を強化する一方、一般照明LED市場にもこれを機に実質参入する。一方今11年3月期の業績は、主力の道路情報機器および産業機器用のLED事業が公共投資の抑制で不振となり、欠損幅が従来見通しよりさらに広がる見込みとなった。新工場の稼働による民生用LED市場への本格参入で、来期から回復を目指す形となる。

 本社工場内で建設を進めていた新工場は、昨年5月31日に着工、この1月からテストランに入り、来期(12年3月期)の期初から稼働開始する予定。工場規模は延べ床面積6,600平方メートルで、投資額は生産設備も含めて28億円。新工場本格化後は、LED素子の生産能力は現在の倍増、月3,000万個から同6,000万個に引き上げられる見通しとなっている。

 星和電機は、道路情報用LEDを中身とする情報機器、道路・トンネル照明用など産業用LED照明機器、配電盤などを中身とするコンポーネントが3本柱で、ほぼ売り上げを3等分する。今期は、このうちコンポーネントが猛暑の影響によるエアコン用配管保護材の特需で拡大したものの、ほかの産業用LED照明2部門は公共投資の抑制の影響から不振となっている。

 今後も公共投資関連は厳しい環境が続くとみて、星和電機では本社工場の増設を機に、これまであまり手がけてこられなかった民生用LED市場に本格展開、業績回復を目指す。民生用LEDはデジタルテレビのバックライトやアミューズメント用には実績があるが、それほど多くはなく、また店舗向け照明など一般照明も年間で1億円程度の実績にとどまっていた。しかし新工場で大型品の対応なども可能となることから、今後は本格展開していく構えとなっている。

 今11年3月期の業績は、期初には別表のように、減収減益ながら表黒字は確保する見通しだったが、これを前述のように公共投資の手控えによる受注減少を背景に、昨年11月には最終利益を欠損に見直していた。受注の減少はその後も続いており、このほどさらに欠損幅が広がると見直している。

◇2011年3月期業績予想修正
連結(百万円) 売上高 経常利益 当期利益
期初予想 20,700 750 650
前回修正 20,000 100 −200
今回修正 19,000 −100 −450
(参考)
前期実績 21,979 1,521 1,176